自然観光の持続性「第18回 ソウゾウの森会議」を開催します

Event受付終了#COI-NEXT#ソウゾウの森会議#秋田

自分らしい生き方を想像し、秋田という風土のなかにおける暮らし方と働き方を創造する人々が集う場として2022年、「ソウゾウの森会議」がスタート。第18回は仙北市の田沢湖を舞台に、「自然観光の持続性」をテーマに開催します。

水深423.4mある日本で一番深い湖、田沢湖。形はほぼ円形のカルデラ湖、周囲は20kmあります。水の透明度が高く、たつ子姫という龍が住む伝説もあります。しかし、1940年から、水力発電のエネルギー源および農業用水としての活用を目的に、強酸性の玉川の水源からの酸性水を田沢湖に排水して弱酸化する事業が開始されました。その結果、水質環境が急激に悪化、固有種であるクニマスをはじめとした多くの魚類が死滅。クニマスは2010年に山梨県の西湖で偶然に再発見されるまで絶滅種としてレッドリストに掲載されていました。現在は玉川が流れ込む前に中和させる「簡易石灰石中和法」による処理事業を開始。1989年の中和施設の完成により田沢湖の酸性度は回復しています。

本会議では人の手によって変化した田沢湖を、湖上や湖畔でのアクティビティを通して五感で感じ、昼食時には田沢湖の石神地区で農業を営みながら民泊業もやっている農家さんたちと一緒に食卓を囲み、田沢湖の今と生きる人たちと交流します。そして、続く会議では以下の問いをふまえて環境保全と観光推進の両立について考えます。

自然を観光地化するということはどういうことなのか
自然と観光の程よい線引きはどのあたりだろうか

第1部のツアーでは、参加者はカヤック・SUP(※1)、無料サイクリング・ウォーキングのいずれかを選択し、湖上での遊覧や湖畔の散策を楽しみます。
湖上の案内は、田沢湖の自然に惹かれて移住してきた田沢湖アウトドアツアーの佐藤裕之さんとStand Up Tazawakoの角田大さん。田沢湖の豊かな自然とそれをどう観光地として活用していくか、日々考え、悩み、活動しているお二人です。
サイクリングやウォーキングの案内役は地域主催者である株式会社遊名人の東風平蒔人をはじめとするガイドメンバー。湖畔をサイクリングでこぎながら近くに住む農家さんを回ったり、湖畔のペンションでコーヒータイムを楽しみながらオーナーの話を聞く時間もあります。ウォーキングの参加者も湖畔だけではなく、自然公園となっている山を登ったりして五感で田沢湖と触れ合う時間を設けます。

第2部はクニマス未来館が会場です。レッドリスト入りしたクニマスが山梨県の西湖で発見された後、クニマスの故郷への里帰りを目指して飼育・展示している世界で唯一無二の施設をまずは見学。
そして会議では、まずゲストである株式会社SANU 代表取締役の福島弦さんの取り組み紹介。SANU(※2)が、いかにして環境に配慮し、自然と調和をしながら都市と自然を行き来するようなライフスタイルを提唱し、ビジネスとして営んでいるかについてお話いただきます。その後、地域主催者である株式会社遊名人の活動も交えながらクロストーク。最後のワークショップでは、参加者自身が第1部のツアーを通して感じた田沢湖の自然と観光についての考えを共有し、どこまで人が介入し、どこで調和を図るべきかについて考えていきます。

(※1)SUP: スタンドアップパドル(Stand-up Paddle)の略で、サーフボードのような一枚板に乗ってパドルで漕ぐウォーターアクティビティ
(※2)SANU: 日本中の海、山、湖にもう一つの家が持てる月額会員制セカンドホーム事業

ゲスト

福島 弦

株式会社Sanu CEO

2010年、McKinsey & Companyに入社。日本をはじめ、アジア、北米、中東にて、グローバル企業の戦略立案や政府関連プロジェクトに携わる。特にクリーンエネルギー領域に注力。2015年、プロラグビーチーム「Sunwolves」の創設メンバーとして立ち上げをリードし、ラグビーワールドカップ2019日本大会の運営にも参画。2019年、本間貴裕とともにSANUを創業。「SANU 2nd Home」では、日本初のサブスクリプション型別荘の提供に加え、共同所有による新たなシェア別荘のかたちにも取り組む。都市と自然を自由に行き来し、繰り返し滞在する暮らし方を通して、“Live with nature. / 自然と共に生きる。”を実現している。

地域主催者

東風平 蒔人

株式会社遊名人 代表取締役

沖縄県出身、2015年に国際教養大学進学を機に秋田に住み始める。学生時代のシェアハウス経験から移住を決意し、2019年から仙北市地域おこし協力隊として4年の任期をつとめる。協力隊時代のテーマは「グリーンツーリズムの推進」。卒業のタイミングで株式会社遊名人を起業し、秋田県のインバウンド事業に取り組む。

イベント概要

開催日2025年5月31日(土) 10:00 – 17:00(9:30 第1部受付開始)
10:00〜10:30 田沢湖駅または田沢湖キャンプ場集合
10:40〜14:00 第1部 ツアー
14:30〜16:30 第2部 会議
17:00      現地または田沢湖駅解散
参加費第1部:ツアー 有料(1,000円 または 7,000円)
・アクティビティ(選択制): SUP&カヤック 6,000円 または サイクリング&ウォーキング 無料
・昼食(共通): 1,000円
※当日現金にてお支払いください
第2部:会議 無料
定員40名
プログラム第1部 ツアー (9:30 受付開始)
10:00       [公共交通機関利用者] 田沢湖駅 集合
10:15 – 10:30 移動(バス)
10:30       [車利用者] 田沢湖キャンプ場 集合
10:40 – 12:40 田沢湖アクティビティ(SUP&カヤック/サイクリング&ウォーキング 選択制)
12:45 – 13:00 移動
13:00 – 14:00 石神会館で近くの農家民宿のお母さんたちとおにぎり体験(ガッコ・豚汁付き) 
14:00 – 14:15 移動(クニマス未来館へ)
第2部 会議 (14:15 受付開始)
14:30 – 14:35 ソウゾウの森会議について
14:35 – 15:00 地域主催者、ゲストの取り組み紹介
15:00 – 15:30 クロストーク
15:30 – 16:20 ディスカッション
16:20 – 16:30 クロージング、写真撮影
16:30 – 17:00 移動、解散
会場第1部 ツアー
[公共交通機関利用者]
集合場所:JR田沢湖駅
住所:秋田県仙北市田沢湖生保内男坂
[車利用者]
会場名:田沢湖キャンプ場
住所:秋田県仙北市田沢湖田沢字春山152

第2部 会議
会場名:クニマス未来館
住所:秋田県仙北市田沢湖潟字ヨテコ沢4
アクセス:
JR田沢湖駅より羽後交通バス「田沢湖一周線」を利用、バス停「大沢」徒歩2分(所要時間約30分)
JR田沢湖駅より車で約20分 盛岡ICより車で約60分
お問い合わせ先国際教養大学
応用国際教養教育推進課
MAIL:research@aiu.ac.jp
TEL:018-886-5905
主催秋田 COI-NEXT拠点 ソウゾウの森会議
主催:公立大学法人国際教養大学
共催:株式会社Q0
運営:株式会社See Visions
連携:公立大学法人秋田県立大学、公立大学法人秋田公立美術大学

会場情報

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