「地方と都市の“あいだ”」へと眼差しを向ける Q0 は、実践的な取り組みのもと成長可能な事業を作り、地域の可能性を開拓していくことで、環境やサステナビリティをはじめとする社会の諸課題を解決する糸口を探っています。そして、今注目すべき課題や気になる事案に関して様々なゲストをお呼びしトークイベントを開催いたします。
第9回となる今回は、「わざわざ」をテーマに掲げます。
あらゆる用途において最短距離で「正解」に辿り着ける現代において、効率の追求は、その場所、そのプロセスでしか得られない実感や身体性を削ぎ落としてきました。 本セッションでは、地理的な制約や手間暇のかかる工程を、単なる「不便さ」として解消するのではなく、主体的に選び取るべき価値、すなわち「わざわざ」へと転換している実践者と研究者をゲストにお迎えします。
効率の追求だけでは決して辿り着けない「豊かさ」とは何か。地域社会やビジネスにおいて、私たちは何を「わざわざ」残し、育むべきなのか。各地の実践知から、これからの地域や社会のあり方を探ります。
▼こんな方におすすめ
- 効率化の追求で失われがちな「手触り」や「実感」をビジネスや地域に取り戻したい方
- 「わざわざ」をこれからの時代の本質的な豊かさとして捉え直したい方
- 「わざわざ」向き合う実践者の姿からこれからの社会を生き抜くための「視座」を得たい方
プログラム
16:00-16:10 ご挨拶

横瀬 元彦
株式会社Q0 パートナー
事業企画室京都大学大学院工学研究科修了後、日建設計に入社。建築の企画・運用に関するマネジメント業務に従事し、日本政策投資銀行グループへの出向を経て不動産金融の実務も経験。
その後、社内新規事業として、遊休不動産の利活用や既存建築の環境改修を通じて価値向上を目指す「ゼノベ」プロジェクトを立ち上げ、現在も推進中。
近年は、都市や不動産を通じた社会課題の解決にも取り組んでおり、地域に眠る資源の再生や環境改修による価値創出を軸に、社会的インパクトファンドの立ち上げを構想。地方銀行や大手金融機関と連携しながら、持続可能な地域を支える新たな投資と仕組みづくりに挑戦している。
16:10-17:00 プレゼンテーション
効率化が極まった現代において、私たちは何を失ったのでしょうか。 社会学・移動研究の視点から「不便さの効能」を解き明かす伊藤将人氏。 北海道・洞爺の土の上で命の循環に向き合い、「ちきゅう留学」を拓いた佐々木麻紀氏。繊維産業の街・群馬県桐生市に拠点を置き、衣服を通して自分らしく歩むための「道標(絵図)」を提示する岩野久美子氏。
本イベントでは、あえて手間暇をかけ、対象と深く向き合い続ける方々の「知見」と「実践」を多角的に解剖します。一見遠回りに見えるプロセスの中に、いかにして現代が失った身体性や本質的な喜びが宿るのか。各地での具体的な事例を交えながら、これからの時代の「わざわざ」の価値を深く掘り下げます。
登壇者

伊藤 将人
国際大学グローバル・コミュニケーション・センター 研究員・講師
長野県出身。社会学者(博士)。国際大学グローバル・コミュニケーション・センター研究員・講師。一橋大学大学院、日本学術振興会特別研究員を経て現職。地方移住や関係人口、観光など地域を超える人の移動や、地方農山村のまちづくりに関する研究・政策立案・実践に携わる。日本テレビDayDayやAbema Prime News、朝日新聞などをはじめ、メディアにも多数出演・掲載。著書に『数字とファクトから読み解く 地方移住プロモーション』(2024、学芸出版社)、『移動と階級』(2025、講談社)、『企業と地域でつくる関係人口』(2026年6月27日発売、編著、学芸出版社)など。

佐々木 麻紀
有限会社佐々木ファーム 代表取締役
佐々木ファーム5代目代表。持続可能な農と食をテーマに、地球に寄り添った『いのちを運ぶ農業』を展開。北海道洞爺湖町にて14町(東京ドーム3.5個分)の面積で畑に肥料や農薬を施さない循環型農業で多品目の野菜を作る。野菜の生産者だけではない農業の新しい可能性を追求し、農育事業(農業×教育)や農援事業(農業×SHIEN)に挑戦。全国から集まった若者と畑で豊かさと循環を考える未来構想キャンプ『ちきゅう留学』を主催する。2020年コープ北海道農業賞特別賞受賞。2021年文藝春秋「日本を動かす21人」に選出される。

岩野 久美子
株式会社ezu Founder / Creative Director
2009年より創業、香港・ニューヨーク・パリなど国際コレクションへの出展を経て、2024年に法人化。桐生の職人と手仕事の技術を交流させながら一点ものの衣服を制作する。「洋服はその人の内側の一番外側を表すアイデンティティ」という信念のもと、効率や合理性だけでは測れない時間・手間・ゆらぎ・身体性を大切に、着る人が本来持つ力や輪郭が静かに立ち上がる体験を届けることを目指している。
17:00-18:00 クロストーク
なぜ今、私たちはあえて手間暇をかける「わざわざ」に惹かれるのでしょうか。
このセッションでは、登壇者の方々が日々向き合っている「手間」や「不便さ」を、替えのきかない「価値」へと変えていくプロセスを紐解きます。効率化の波に隠れてしまった、身体の感覚や確かな手触りを、どうやって私たちの仕事や暮らしに取り戻していくのか。日々の営みの中で、効率を横に置いてでも「手厚く残したいもの」は何なのか。
これからの社会に必要な「わざわざ」の価値を、皆さんと一緒に見つけていきます。
モデレーター

林 千晶
株式会社Q0 代表取締役社長
花王を経て、2000年に株式会社ロフトワークを起業、2022年まで代表取締役・会長を務める。退任後、株式会社 Q0を設立。秋田・富山などの地域を拠点において、時代を代表するような「継承される地域」のデザインの創造を目指す。グッドデザイン賞審査委員、経済産業省「産業競争力とデザインを考える研究会」などを歴任。森林再生とものづくりを通じて地域産業創出を目指す「株式会社飛騨の森でクマは踊る」取締役会長も務める。
イベント概要
| 開催日 | 2026年 6月 5日(金)16:00-18:00 | ||
|---|---|---|---|
| プログラム | 16:00-16:10 ご挨拶 16:10-17:00 プレゼンテーション 伊藤 将人(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター 研究員・講師) 佐々木 麻紀(有限会社佐々木ファーム 代表取締役) 岩野 久美子(株式会社ezu Founder / Creative Director) 17:00-18:00 クロストーク 伊藤 将人(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター 研究員・講師) 佐々木 麻紀(有限会社佐々木ファーム 代表取締役) 岩野 久美子(株式会社ezu Founder / Creative Director) 林 千晶(株式会社Q0 代表取締役社長) ※終演後、簡単な交流会を予定しております。 | ||
| 場所 | 株式会社ロフトワーク 渋谷オフィス10階(Loftwork COOOP 10) 〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1丁目22-7 道玄坂ピア10F | ||
| 参加費 | 無料 | ||
| 定員 | 50名 | ||
| 締切 | 5月29日(金)17:00 | ||
| 主催 | 株式会社Q0 | 共催 | 株式会社ロフトワーク/株式会社日建設計 |
| ご注意 | ・申込多数の場合、抽選となる可能性がございます。ご了承ください。 ・申込締切後、当選となった方に改めてご連絡致します。 ・参加者の皆さんの写真や議論の内容は、後日Q0 Webサイトに掲載する場合があります。 ・参加者の方からイベントの進行を妨げるような行為があった場合は、イベントから退出していただく可能性があります。 ・競合他社の方からのお申し込みはお断りさせていただく場合がございます。 ・プログラムは、予告なく変更される場合があります。 | ||
